Charity

　2020年、コロナ禍。「せんぱいの風プロジェクト」は北海道の学校のクーラー設置率の低さから、子どもたちの体調が心配で活動がスタートしました。ウィンドウエアコンの寄贈から、講演会、茶の湯体験など活動内容を広げており、札幌市長である秋元克広様より感謝状を頂きました。私は小学校２年生のときに左目を失明してから、距離感がわからないため体育の授業や日常生活に支障がでたり、もう一つの目を酷使しているため視力低下、目の痛み、頭痛や吐き気、身体のバランスが崩れやすく疲れやすいなどの症状が現在まで続いています。すぐ体調を壊していた私は、毎日のように保健室にお世話になっていました。保健室は様々な理由を抱えた子供たちにとって駆け込み寺のような、大切な居場所です。

　コロナ禍の影響で、子供たちがマスクを着用しながら夏休みを短縮して授業を受けるという方針を知ったとき、教室すべては難しくとも、私が一番お世話になった保健室だけでも涼しく快適な場所を確保してあげたい、という思いから「せんぱいの風」の活動が始まりました。活動していくなかで、学校で働く方々の職場環境も非常に劣悪だということ、支援学校に通う生徒たちは少しの温度差にも敏感なため、早急に対策が必要であることなどもわかりました。先生方の働く環境を良くすることは、子供たちの教育の質の向上にも繋がります。せんぱいの風は、保健室の環境改善をきっかけに、校風を整え、頑張る先生方の応援もできたらと考えております。